すばらしい働きをする精神機構は私たちの目標達成のためにどんなに役に立っているでしょう。
証拠をお見せするために、ぜひともあなたの協力を得なければなりません。
簡単な実験をやってもらいたいのです。
あなたはこの実験が思いもよらぬものであることに気づくでしょう。
これは、「シュブリェルの振り子」というよく知られた観念運動暗示の現象です。
一枚の紙の上に円を書き、番号をふり、垂直の線を二本ひきます。（下の図）小さな金属を見つけてください。
あるいは、指輪でもカギでも、穴のあいているものならなんでもかまいません。（五円か五十円硬貨でもよろしいです。）それを一本の細いひもの端に結びつけてください。指輪なら木綿糸を使います。
さて机に座って、図に示すとおりに、重さから２５ｃｍのところで糸を親指と人差し指でもってください。ひじは机の上に楽に置いて、図の二本の線が交差した点の上に重りを保ちましょう。
手を動かしてはいけません。
重りを見つめながら、重りから目を離さないで１と３の番号がついている点の間を前、後、前、後と重りが振れているありさまを想像してください。
その言葉を自分に言い聞かせましょう。「前、後、前、後、１−３、１−３、１−３」根気強く、たえまなくその言葉を自分に繰り返しながら、重りの運動方向を想像しましょう。
自分で手を動かさなくても、重りはひとりでに１−３の間で揺れ始めます。
重りが前後にはっきりと動くようになったら、今度は手を動かさないで、考えだけを変え、重りが「左、右、左、右、４−２、４−２、４−２」と振れている光景を想像してください。
同じ手続きに従って、時計回りに「１−２−３−４、１−２−３−４」とか、逆時計回りに「４−３−２−１、４−３−２−１」という円運動を想像してみましょう。
重りの運動を停止したいときにはイマジネーションを用いるのをやめて、まったく別のことを考えてください。 |
